「大造じいさんとガンを教えるポイントを知りたい!」
とにかく気高い、誇り高き残雪がかっこいい!
そんな残雪に心打たれるのは大造じいさんだけではないでしょう。
今回は、そんな「大造じいさんとガン」(椋鳩十 作・光村図書出版『国語五年』)の教材分析です。
この「大造じいさんとガン」の教材の特徴は、
すぐれた表現があること
ここでの学習は、表現そのものに着目し、表現の優れている点を読むという学習になるわけです。
物語の学習で人物の心情や性格、場面の様子を読み取る学習を低学年から積み重ねてきています。
「優れた表現に着目する」とは、どういった学習なのか。具体的に見ていきましょう。
具体的な学習
「優れた表現に着目する学習って何をすればいいかわからない…」
そうですよね。簡単なところから始めていくと案外うまくいきます。
具体的には次のようなことを進めていくといいと思いますよ。
進め方1 「いいな」「好きだな」と感じた表現(文)はどこか。
進め方2 どうしてその表現(文)がいいと感じたのか。
進め方3 その表現(文)はどのような効果があるのか。
進め方1 「いいな」「好きだな」と感じた表現(文)はどこか。
進め方2 どうしてその表現(文)がいいと感じたのか。
進め方3 その表現(文)はどのような効果があるのか。
このような学習をする中で「何もない」や「分からない」といった声も予想されます。そういった時には、グループでまとめさせたり、選択肢を提示するのもいいかと思います。
グループでの共同作業であれば、そのグループで少しずつ意見を出し合って進めたり、リーダーとなる子が進めていくことが手がかりになったりしますね。また、文章全体から選べない時はいくつかの表現をピックアップしておいて選択肢として提示すると、選びやすくなったりします。
例えば、「あかつきの光が…」
例を挙げてみましょう。「大造じいさんとガン」にこんな表現があります。
あかつきの光が、小屋の中にすがすがしく流れこんできました。
「大造じいさんとガン」椋鳩十 作・光村図書「国語5年」
この表現は、大造じいさんがガンを仕留めるために考え抜いた作戦が成功できそうだと確信に近いものを胸に抱きながら小屋の中でその時を待ち構えている時の表現です。
大造じいさんから見えた「あかつきの光」という表現からは、これから起こるであろうことへの期待に胸が高鳴っている様子やいよいよ始まるスタート前の緊張感がうかがえますし、「すがすがしく」からも気分の高揚や張り詰めた空気が伝わってきます。
いきなりこのような読み取りが難しい場合は、比べることも有効です。「この表現がなかったらどうか」「この表現が『朝日が上ってきました』と比べてどうか」などですね。
まとめ
まとめです。この学習では、次のことを学習の中心とします。
すぐれた表現に着目すること
そのために、具体的には次のようなことが考えられます。
・「いいな」「好きだな」と感じた表現(文)はどこか。
・どうしてその表現(文)がいいと感じたのか。
・その表現(文)はどのような効果があるのか。
すぐれた表現に着目する力を身に付けると子どもたちは国語の学習がぐんと楽しくなりますよ。ぜひこの学習で「国語ってこんなにおもしろいんだ」と感じてくれるようにしたいですね。
豊かな表現にたくさんふれさせてあげましょう。
コメント
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