教室で子どもたちに話すとき、どこを見てますか?
「そう言われるとあんまり意識したことがない」
「どこを見ればいいのか、よく分からない」
そのような先生方もいらっしゃるかもしれませんね。
先生が教室で子どもたちに話すとき、言葉の内容だけでなく、
どんな目線を送るかもとても大切なんです。
目線ひとつで、「聞いてほしい」という気持ちが伝わったり、「大事にされている」と感じたり。
逆に、無意識のうちに子どもが寂しさや不安を感じてしまうこともあります。
ここでは、子どもたちと心を通わせる「目線の使い方」について、具体的な4つのポイントをご紹介します。
明日からすぐにでもできることばかりですので、ぜひ参考にしてくださいね。

話すときの目線を少し意識するだけで、子どもたちの聞き方が変わりますよ!
話すときに意識したい目線のポイントはこの4つ!
教室で、子どもたちに話をするときに、意識したいポイントは次の4つです。
ポイント1 全体を見渡す
ポイント2 気になる子どもと目を合わせていく
ポイント3 全体と個を組み合わせていく
ポイント4 話す位置を変える
順番に詳しくお話していますね。


ポイント1 全体を見渡す
子どもたちに話をするとき、まずは教室全体をぐるっと見渡しましょう。
ざっと全体を見る意識です。
このときに、聞けているか、こちらを向いているか、表情はどうか、雰囲気はどうか、
など、全体の様子の大体をつかむことが大切です。
子どもたちに「話が始まったぞ」「先生は全体を見ているぞ」と思わせればいいです。
このときにたくさんの情報を入れなければならない!とあせるのではなく、
まずは、ぐるっと全体に目線を配るぐらいの気持ちでいきましょう。
ポイント2 気になる子どもと目を合わせていく
次に、「気になる子どもと目を合わせて」いきましょう。
全体を見ているだけだと一部の子どもは集中力が途切れてきます。
また、「自分は関係ない」「自分に言われているとは思っていない」ような気になってきます。
ですから、次の段階として「目を合わせて」いきましょう。
全員と目を合わせていく必要はありません。気になった子ども、
例えば、「集中力が切れてそう」「今の話の中心」「聞き方が素晴らしい」など、
先生から見て、気になった子どもと目を合わせていきます。
そうすると、「自分に話をされているんだ」「先生はちゃんと見ているんだ」と
子どもの意識が少し変わります。
ただ、じっと長い時間目を合わせると、全体の雰囲気が崩れたり、その子どもだけ浮いてしまったりします。
逆に、「あ、がんばって聞こうとしてるな」という子がいれば、
その子にも目を合わせて微笑んであげてもいいですね。
目線は、注意するためだけでなく、励ましにも使えるもの。
気になる子とつながるための、静かなコミュニケーション手段として、大切にしたいですね。


ポイント3 全体と個を組み合わせていく
授業の中では、「全体を見る」ときと、「個と目を合わせる」ときを、
上手に組み合わせていくことが大事です。
話すときの目線も、こちらの意図に沿って使い分けていきましょう。
1 全体を見渡しながら、全体の様子を掴む
2 気になる子どもと目を合わせながら1人1人に語りかけている雰囲気を出す
3 また全体に目線を戻し、集団としてのまとまりを促す
といった、こちらの意図によって使い分けていけるようになるといいですね。
はじめは難しければ、交互になんとなくやっていくだけでも子どもたちの聞き方は違うと思いますよ。
ポイント4 話す位置を変える
目線をより効果的に使うために、先生自身が話す位置をときどき変えてみるのもおすすめです。
ずっと教卓の前だけに立って話していると、どうしても目が届く範囲が限られてしまいます。
たとえば、黒板の前から少し右側へ移動して話してみたり、
教室の中央に入ってきて、子どもたちの机の間を歩きながら話したり。
ときには教室の後ろまで行って、そこから前の子どもたちに語りかけてみるのも効果的です。
移動しながら話すことで、子どもたちは「どこにいても先生に見られている」という意識を持ちやすくなります。
それは、緊張感だけではなく、「見守られている」という安心感にもつながります。
また、いつもとは違う位置から目が合うことで、子どもたちの表情に新しい反応が見られることもありますよ。


まとめ
先生の目線には、子どもたちの心を動かす力があります。
目線を意識するだけで、より話している内容が伝わったり、雰囲気がふさわしいものになったりします。
今日、紹介した話すときの目線のポイントは4つ。
ポイント1 全体を見渡す
ポイント2 気になる子どもと目を合わせていく
ポイント3 全体と個を組み合わせていく
ポイント4 話す位置を変える
「本気だよ」「真剣にやろう」「大丈夫だよ」「よくがんばってるね」…そんな気持ちを、言葉だけはなく、
目線でも伝えることができたら、それだけで教室の空気はぐっと変わりますよ。
教師としての話し方の基本についても書いています。
そちらもぜひ参考にしてみてくださいね。





話の上手な先生の目線の使い方をぜひ観察してみてください。参考になりますよ。
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