感動!小学3年「ちいちゃんのかげおくり」おすすめ言語活動

「ちいちゃんのかげおくりの感動をまるごと味わえるようにしたい」

感動的な「ちいちゃんのかげおくり」(あまんきみこ 作 光村図書出版『国語三年下』)にぴったりな言語活動の紹介です。

今回、おすすめしたい言語活動が、

作者に手紙を書く

という言語活動です。

作者である「あまんきみこさん」に手紙を書いてみましょう。

この単元で身に付けてほしい力は、「物語に対する感想をもつ力」です。

「ちいちゃんのかげおくり」を読むと何か考えることがあるでしょう。

日常の読書であればそれで十分だと思います。

しかし、国語の学習の中で扱うには学習としてどう成立させるか、ということは重要です。

学習としてどのように扱えばいいのか、言語活動で押さえておきたいポイントは3つです。

ポイント1 モデルを示す
ポイント2 手紙を構想する時間をとる
ポイント3 書く材料はたくさん準備してあげる

でりぐ

読んだことで感じたことを学習によってはっきりさせることができれば子どもたちの読書生活は充実していきます。

目次

言語活動「あまんきみこさんに手紙を書こう」

感想をもつだけであれば感想文を書いたり、感想をスピーチしたりすることももちろん考えられます。

もちろん、それぞれの言語活動には価値があると思います。

しかし、私はもっと子どもの本気、真剣さを引き出してあげたい、社会や文化とのつながりのある言語活動を経験させてあげたいと思うのです。

そのための今回は作者であるあまんきみこさんに手紙を書くという言語活動を提案しています。

このような言語活動を学習として成立させるためには、押さえたいポイントがあります。

その中でも重要だと考える3つのポイントについてお話していきますね。

ポイント1 モデルを示す

この単元のポイント1つ目は、手紙のモデルを示すことです。

手紙を自由に書かせると、子どもは思い思いに書きます。

特に条件がなかったら自由に書くのは当たり前ですね。

そうやってできあがった手紙は、それぞれの表現でその子どもらしい手紙にはなる…

と思いますが、それではねらっている力を身に付けるための言語活動にはなりません。

ここではあくまでもねらっている力を身に付けるための言語活動にするので、条件は必要です。

そんな手紙の条件と具体例を両立させるために手紙のモデルを示します。

どの段落にどんな内容を書くのか、どのような書き方にするのかという具体的な目標となるモデルを示すのです。

そうすることで言語活動の中で身に付けてほしい力を身に付けることのできる学習にすることができるのです。

例えば、次のような条件でモデルを書きます。

第1段落:自分が最も心の残ったことをピッタリな言葉で書く(80文字程度)
第2段落:2つのかげおくりを比べて心に残った変化を抜き出してまとめる(120字程度)
第3段落:その変化が心に残った理由や感じたことを書く(120字程度)
第4段落:あまんきみこさんに自分が思ったことをまとめる(80字程度)

このように書き方をモデルによって示すことで子どもは書きやすくなりますし、

教師も指導しやすく、ねらっている力に近づけることもできます。

さらに評価もしやすくなりますよね。

でりぐ

モデルを示すことは本当に役に立ちます。どの言語活動でも使えますよ。

ポイント2 手紙を構想する時間をとる

ポイントの2つ目は、手紙を構想する時間をとることです。

いきなり手紙を書き出すこともできますが、場面の様子や人物の心情が読み取れていないと内容の薄い、気持ちのこもらない手紙になってしまいます。

そうならないために、手紙にどんなことを書くのか、構想する時間をとりましょう。

ここでもポイント1で示したモデルが役に立ちます。

モデルに示した各段落に書くことをメモのような形で書いておくといいですね。

でりぐ

あくまでもメモ。たくさん書けるようなことを集めさせておくといいですよ。

ポイント3 書く材料はたくさん準備してあげる

ポイントの3つ目は、書くための材料をたくさん準備してあげることです。

教室の子どもにはどうしても個人差があります。

スラスラと自分の言葉で書ける子どももいれば、そうでない子どももいるでしょう。

自分だけでは書けない子どもに「自分で書こう」と言ってもなかなかできません。

そこで、私は、書く材料はできるだけたくさん準備して使えるようにしていました。

答えをほぼ全て渡していたような感じでしょうか。(もちろん気づかせたり、読ませたりした後ですが)

手引きとして書かれているものを読み、理解して、自分で手紙に書きたいことを選ぶ。

それでも十分に国語の読みの学習になると思いますし、立派な手紙が書けます。

子どもは自分が理解したことを書きますし、書けたことはその子どもの自信となります。

そこまで教師が分かるように教えてあげていいのではないでしょうか。

まとめ

今回、「ちいちゃんのかげおくり」のおすすめ言語活動として紹介したのは、

作者に手紙を書く

です。

そのためのポイントを3つ。

ポイント1 モデルを示す
ポイント2 手紙を構想する時間をとる
ポイント3 書く材料はたくさん準備してあげる

言語活動をうまく進めるためには、教材分析をしておくことは欠かせません。

以下の記事では、「教材分析はなぜ必要なのか?」について解説しています。

もちろん、ちいちゃんのかげおくりの教材分析もありますよ。

他にもおすすめの言語活動を紹介しています。そちらもぜひあわせて読んでみてください。

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