「ごんぎつねでどこを教えたらいいの?」
この作品は定番中の定番であり、不朽の名作ですよね。
今回は、「ごんぎつね」(新美南吉 作・光村図書「国語4年下」)の教材分析です。
そんな「ごんぎつね」の押さえておきたいポイントは、コレです。
気持ちの変化を読めるようになること
ここが最も押さえなくてはならないポイントとなります。
この学習は「気持ちの変化を読める」ようになることが目標になります。
物語において、いつ、誰が、何をきっかけとして、どのように気持ちが変化したのか
ということを読めるようになることを目指すわけですね。
ここでは、当然、主人公である「ごん」の気持ちがどのように変化したのか、
ということを学んでいくわけです。
初心者向けに押さえておきたいポイントを書いていくよ。
「ごん」の気持ちが変化したところ
それでは、ごんの気持ちはどこで変化したのか。大きくは次の4つになります。
・うなぎをぬすむいたずらをしたとき
・兵十のおっかあの死を想像したとき
・兵十と加助の話をこっそり聞いたとき
・最期に目をつぶったまま、うなずいたとき
大きくはこの4つの場面で気持ちは大きく変化します。
これらの場面におけるごんの気持ちを想像して、
それらをつなぎ合わせていくと、
お話全体における気持ちの変化がとらえられるようになってきます。
表現に着目させ気持ちを深く想像させる
このように気持ちを想像させると、「悲しい」「悔しい」「さみしい」などの気持ちが子どもから出てきます。
確かに間違っているわけではないのですが、物足りないですよね。
もっと細かく、くわしく、豊かに気持ちを想像させたいものです。
そこで、有効になるのは、「表現に着目させる」ことです。
この「ごんぎつね」は豊かな表現にあふれています。
情景や人物の豊かな表現を着目させ、そこから気持ちを想像させることで気持ちは細かく、くわしく、複雑なものになっていきます。
例えば次のような表現があります。
兵十のかげぼうしをふみふみ行きました。
光村図書「国語4年下」 ごんぎつね 新美南吉作
これは兵十と加助の会話が気になって後をついていくごんの様子です。
兵十はこのとき、ごんのことを恨んでいますので、見つかれば命はないかもしれません。
にもかかわらずごんはかげぼうしを踏めるくらいの距離にいるのです。しかも、「ふみふみ」行っているのです。
みなさんかげをふみふみしながら着いていく相手はどんな相手を想像しますか?
その相手にどんな気持ちを抱いているでしょうか?
この表現だけでもごんが兵十に親しみを抱いていることや自分のことをどう思っているのか気になって仕方がない様子が伝わってきます。
表現、つまり書かれていることに注目させると読みがグッと深まります。
まとめ
まとめです。
「ごんぎつね」で絶対に押さえておきたいポイントは、
気持ちの変化を読めるようになること
そのために、押さえておきたいポイントは、2つ。
ポイント1 大きく変化する4つの場面を逃さない
ポイント2 豊かな表現を結び付けて、気持ちをくわしく読む
子どもたちも「ごんぎつね」の豊かな世界が分かるようになると、このお話の面白さを感じ、一生心に残るお話、そして学習になります。
ごんぎつねの感動をみんなで分かち合えるようにしたいですね。
この教材分析を生かすための言語活動があります。
以下の記事では、「楽しく学べる!小学4年生「ごんぎつね」おすすめ言語活動」について紹介しているので、こちらの記事もぜひ併せて読んでみてください。
他にも小学校国語の教材分析もあります。教材分析をすると、授業がとても魅力的になりますよ。
コメント
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