使える!小学3年「モチモチの木」おすすめ言語活動

「モチモチの木で取り組みやすい言語活動は何?」

言語活動を工夫して子どもたちを国語の学習に夢中にさせていきましょう!

さて、小学3年生で最後に学習する文学作品「モチモチの木」(齊藤隆介 作 光村図書出版『国語三年下』)にぴったりな言語活動の紹介です。

今回、おすすめしたい言語活動が、

人物プロフィールをつくろう

という言語活動です。

みなさん、プロフィールを書いたことはありますか?

そう、誕生日や好きな◯◯などを書く、あれですね。

この言語活動は、作品に登場する人物のプロフィールを書こう、というものなのです。

この単元で身に付けてほしい力は、

登場人物の性格を自分なりの考えで捉え、他者と共有しながら深めること

です。

この単元のねらいを、プロフィールを書くという言語活動でどうやって達成していくのか、

そのために、押さえておきたいポイントが3つあります。

ポイント1 読み取ったことが生かせるようにする
ポイント2 プロフィールとして書く内容を指定する
ポイント3 他のお話に広げる

でりぐ

プロフィールづくりが単なる活動になるのか、学習になるのか、仕組み方で大きな差になりますよ!

目次

言語活動「あの人物のプロフィール」

人物のプロフィールをつくるという活動は、割と聞いたことや見たことがあるかもしれませんね。

しかし、

ただ根拠のない大体の内容のプロフィールと

読み取ったことを明確な根拠としたプロフィールでは、

国語科の読み取りの学習として埋めがたい大きな差となります。

学習として、読みの力が育つ言語活動にしていきましょう。

ポイント1 読み取ったことを生かせるようにする

ポイントの1つ目は、読み取ったことを生かせるようにすることです。

この単元は、

「読むこと」の学習単元になります。

実際に目標も「文章を読んで、人物の性格を自分なりの考えで捉える

ことですからね。

「読む力」を身に付けなければならないのです。

「読むこと」における言語活動では、

読むこと」によって言語活動を進められて、

「読むこと」によって言語活動がより充実していく

ということが重要となります。

ですから、プロフィールを書く上で、読まなければならないようにする、

読むことでおもしろくなるようにしていかなくてはなりません。

ポイント2 プロフィールとして書く内容を指定する

その具体的な方法としては、

ポイントの2つ目、プロフィールとして書く内容を指定することです。

「何でも好きなようにプロフィールを作っていいよ」

ではなく、

「プロフィールとして、こんなことについて書くよ」

というように書く内容、書き方まである程度指定していきます。

そこまで指定すると子供の豊かな発想がせばめられてしまうのでは?

という考えもあるかもしれませんが、

これはあくまでも国語の学習として言語活動を設定するのですから、

国語の資質・能力を最大限伸ばすことに最も効果的な方法を選ぶべきだと思います。

私だったら、この単元では、以下のようなことを指定するかと思います。

・ 人物の性格を一言で表すと
・ その人物の性格がよく分かるエピソード
・ 自分なりの考え(解釈)

このような3つのことを書くように指定することで、

しっかりと読んだ上でなければ人物の性格は書けませんし、

読みが深まることで詳細に書くことができるようになると思います。

でりぐ

何をどう書くか、指定することで書きやすくなる子どももいるはずですよ。

ポイント3 他のお話に広げる

ポイントの3つ目は、他のお話に広げることです。

人物の性格を自分なりの考えで捉えることは、

1つの物語の1人の人物に対してだけではなく、

様々な物語の様々な人物の性格プロフィールを書いていくことで、

人物の性格を読み取る力は磨かれていきます。

ぜひ、他の物語の様々な人物で性格プロフィールを書かせてみましょう。

おすすめとしては、

「スイミー」に登場するスイミー、

「お手紙」に登場するがまくんやかえるくん、

「ちいちゃんのかげおくり」のちいちゃんなど、

これまで国語科の学習で学んできた物語に登場する人物から始めることで、

物語をまた改めて読む必要がなく、

学級のみんなが共有しやすい、

といったメリットがあると思います。

そこから学級文庫や図書室の本などに広がっていくと、

さらにいいと思います。

性格プロフィールの具体例

実際に「モチモチの木」の豆太では、

どのような性格プロフィールが書かれるのでしょうか。

次のような文章をイメージします。

 豆太は「おくびょうで、強がり」な男の子だ。
 豆太は、夜に表にある大きなモチモチの木が怖くて仕方がない。一人で便所に行けないから、いつもじさまを起こして付いてきてもらっている。他にも霜月二十日の晩にモチモチの木に灯がともり、勇気のある子どもが見ることできると聞いても「それじゃあ、おらは、とってもダメだ」と、泣きそうになっている。自分のことを勇気がなくて、おくびょうだと認めてしまっている。
 そのくせ、昼間はモチモチの木に向かって、「やい、木ぃ、モチモチの木ぃ、実ぃ、落とせぇ」と、片足で足ぶみして、いばってさいそくしている。夜の様子とは違って、自分は強いんだぞと言わんばかりに強がっている。
 誰にも弱い部分や、それを隠そうとして強がってしまうことがあると思う。でも、勇気を出して弱さに立ち向かったり、一方でいつもいつも克服できるわけではなく、また自分の弱いところが出てきたりしてしまう。そんな豆太に誰もが共感するところがあるのではないかと思う。

このような文章でプロフィールを書くことを中心にするのがいいと思います。

あくまでも、国語科の学習として言語活動をしているので、

文章で表現させたいですね。

まとめ

今回、「モチモチの木」のおすすめ言語活動として紹介したのは、

人物プロフィールをつくろう

です。

そのためのポイントを3つ。

ポイント1 読み取ったことが生かせるようにする
ポイント2 プロフィールとして書く内容を指定する
ポイント3 他のお話に広げる

でりぐ

物語の登場人物に対して使いやすい言語活動です。どんどん使っていきましょう。

言語活動をうまく進めるためには、教材分析をしておくことは欠かせません。

以下の記事では、「教材分析はなぜ必要なのか?」について解説しています。

もちろん、モチモチの木の教材分析もありますよ。

他にもおすすめの言語活動を紹介しています。

そちらもぜひあわせて読んでみてください。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次